〈解説〉標本調査

全数調査・標本調査

母集団の特徴を調べるのに、母集団全体に対して調査を行う「全数調査」に対して、母集団の一部を抽出して調査し、その結果をもとに母集団の特徴を推測する方法を「標本調査」といいます。ここでは、小規模な母集団から標本を抽出して分析する、という一連の作業体験をお手伝いします。

母集団

キャンバス全体に配置されたドットが、母集団を構成する個体を表しています。ドットの見かけ(大きさ、位置、色など)は、個体の持っている値とは無関係です。母集団のタイプを「標準=偏りなし」「やや偏りあり」「かなり偏りあり」から選択できます。

標本・標本サイズ

マウスカーソルの周辺に、背景の明るい部分が描かれます。この位置にある個体が、標本として選ばれます。標本に含まれる個体数を標本サイズといいます。実際に標本として抽出されるまで、その個体の持っている値はわかりません。また、それぞれの個体は、隣接する個体と何らかの関係をもっているわけではありません。

母集団サイズが小さいので、本来であれば有限修正が必要ですが、煩雑になるのを避けるため、行っておりません。

〈使用方法〉標本抽出

母集団サイズの指定

母集団サイズの初期値は3000です。数値の示されているボックスをクリックすると、母集団サイズを選択できます。最大母集団サイズは10000です。

標本サイズの指定

標本サイズを、画面上のたて横のサイズで指定します。最小は3×3、最大は10×15です。母集団の約何%を抽出しているかを、その右に表示しています。

標本抽出

指定が終わったら、サンプリングを押します。個体がぷるぷると動きます。マウスを適当な位置に動かしてクリックするとサンプリング(標本抽出)が行われ、結果が表示されます。(抽出位置の描画が追いつかないので、ゆっくり操作してください。母集団サイズが大きいほど遅れがひどいです)

調査内容

調査内容(それぞれの個体が答えてくれること)は次の4点です。放送大学で統計を学ぶ学生に対する調査をイメージした架空のデータです。

  1. 大学院進学を希望するか[1:はい、0:いいえ]
  2. 数学は好きか[1:大嫌い~5:大好き]
  3. 統計テストの成績[0~100点]

〈学習課題〉推測統計を体験する

  1. 母集団サイズと標本サイズを好きな値に指定して、サンプリングを体験してみましょう。ローデータをつかって、都市部在住の割合や、統計テストの成績が、母集団ではどのような値になるかを、標本統計量をもとに予想してみましょう。
  2. 母集団パラメータは、母集団タイプによって固定されています。母集団サイズを一定にして、標本サイズを変えたとき(たとえばn=9とn=100)、推測の精度がどのように変わるか試してみましょう。

設定と実行

母集団サイズ   母集団タイプ
標本サイズ(選択範囲の大きさを指定):たて ×横